司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

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本ブログに記載する情報(とくに法律・登記関係)の利用については、あくまで参考としてご活用ください。
弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

ハイブリッド出席型バーチャル株主総会と「株主の所在場所」について

ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(経済産業省)を参考にしながら。

参考:https://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200226001/20200226001-2.pdf

以下「実施ガイド」という。

 

1.ハイブリッド出席型バーチャル株主総会とは
リアル株主総会の開催に加え、リアル株主総会の場所に在所しない株主が、インターネット等の手段を用いて、株主総会会社法上の「出席」をすることができる株主総会のこと。

※バーチャルオンリーについては、招集に際しては「株主総会の場所」を定める必要から、解釈上難しいとされている。実施ガイドP4注2。電脳空間ではダメということか。。

会社法(平成十七年法律第八十六号)
第二百九十八条 
取締役(前条第四項の規定により株主が株主総会を招集する場合にあっては、当該株主。次項本文及び次条から第三百二条までにおいて同じ。)は、株主総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株主総会の日時及び場所
二 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項
三 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
四 株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項


2.複数場所での開催?
なお、株主総会を複数場所で開催することも認められている。
会議体としての一体性(情報伝達の双方向性と即時性を満たすこと)が確保されている必要性。
上記1の総会においては、会場は1つで、その出席方法としてインターネット等が認められているという考え方か。


3.「株主の所在場所」を議事録に明記する必要性があるか。
実施ガイドP11の枠で囲まれた箇所が詳しい。
記載すべき事項については、以下の通り。
(1)開催場所に存しない株主の出席の方法を記載する必要はある。
(2)個々の株主の所在場所を記載する必要性はない。
(3)会議体としての一体性が確保されていたことの記載は必要である。
※上記(2)については、取締役会における取締役の所在場所についても同様とされる。

 

4.「会議体としての一体性が確保されていたことの記載」とは何か。
平成14年12月18日民商3044号民事局商事課長回答による。
(当該先例は、取締役会議事録について)
(1)電話回線及び電話会議用装置からなる電話会議システムを用いること。
(2)全取締役及び監査役の出席が確認されたこと。
(3)電話会議システムにより、出席者の音声が即時に他の出席者に伝わり、出席者が一堂に会するのと同等に適時的確な意見表明が互いにできる状態にあったこと。
(4)上記の状態が確保されたまま、終始異状なく議題の審議を終了したこと。
細かな点については、上記先例及び解説を確認のこと。

 

5.招集通知はどのようにするべきか
ニュースでも話題になった富士ソフト株式会社が参考となる。

https://www.fsi.co.jp/ir/library/docs/meeting/50internet_tsuuchi.pdf

 

会社法施行規則(平成十八年法務省令第十二号)
第七十二条 
法第三百十八条第一項の規定による株主総会の議事録の作成については、この条の定めるところによる。
2 株主総会の議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成しなければならない。
3 株主総会の議事録は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。
一 株主総会が開催された日時及び場所(当該場所に存しない取締役(・・・)、執行役、会計参与、監査役、会計監査人又は株主が株主総会に出席をした場合における当該出席の方法を含む。)
二 株主総会の議事の経過の要領及びその結果
三 次に掲げる規定により株主総会において述べられた意見又は発言があるときは、その意見又は発言の内容の概要
イ~ヨ (・・・)
四 株主総会に出席した取締役、執行役、会計参与、監査役又は会計監査人の氏名又は名称
五 株主総会の議長が存するときは、議長の氏名
六 議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名
4 (・・・)

 

第百一条 
法第三百六十九条第三項の規定による取締役会の議事録の作成については、この条の定めるところによる。
2 取締役会の議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成しなければならない。
3 取締役会の議事録は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。
一 取締役会が開催された日時及び場所(当該場所に存しない取締役(・・・)、執行役、会計参与、監査役、会計監査人又は株主が取締役会に出席をした場合における当該出席の方法を含む。)
二 取締役会が法第三百七十三条第二項の取締役会であるときは、その旨
三 取締役会が次に掲げるいずれかのものに該当するときは、その旨
イ~ヌ (・・・)
四 取締役会の議事の経過の要領及びその結果
五 決議を要する事項について特別の利害関係を有する取締役があるときは、当該取締役の氏名
六 次に掲げる規定により取締役会において述べられた意見又は発言があるときは、その意見又は発言の内容の概要
イ~ト (・・・)
七 取締役会に出席した執行役、会計参与、会計監査人又は株主の氏名又は名称
八 取締役会の議長が存するときは、議長の氏名
4 (・・・)