司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)のブログです。業務に関連する話題はもちろん、それ以外の話題でも、関心を持った範囲で投稿してまいります。

本ブログに記載する情報(とくに法律・登記関係)の利用については、あくまで参考としてご活用ください。
弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

親権者の同意権・代理権

1.条文

民法(明治二十九年法律第八十九号)

第八百十八条 

成年に達しない子は、父母の親権に服する。

2 子が養子であるときは、養親の親権に服する。

3 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。

第八百二十四条 

親権を行う者は、子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。ただし、その子の行為を目的とする債務を生ずべき場合には、本人の同意を得なければならない。

第五条 

未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。 

第八百二十六条 

親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

2 親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。

【参考】

最判昭和35年2月25日民集14.2.279.

裁判要旨

親権者たる父母の一方に民法第八二六条第一項にいう利益相反関係があるときは、利益相反関係のない親権者と同項の特別代理人とが共同して子のための代理行為をなすべき 

第八百二十七条 

親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない。

  

2.民法108条と826条の関係

民法

第百八条 

同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。 

108条と826条の関係は、826条が特則に該当するようで、826条にいう利益相反行為には該当しないのであれば、親権者が子の代理人となることは可とされる?(特則に該当しなければ本則にもどるのか、特則上の禁止に該当しなければ本則は考慮せずとも良いのか?)

108条は、本人に許諾する能力があることを前提としているから、未成年者との関係では適用しないといった理由付けや、そもそも本人の利益が不当に害されるおそれがないならば108条の禁止は解除されるといった理由付け。

 

 

ちなみに改正民法

第百八条

同一の法律行為について、相手方の代理人として、又は当事者双方の代理人としてした行為は、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

2 前項本文に規定するもののほか、代理人と本人との利益が相反する行為については、代理権を有しない者がした行為とみなす。ただし、本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

 

ちなみに会社法

会社法(平成十七年法律第八十六号)

第三百五十六条【競業及び利益相反取引の制限】

2 民法第百八条の規定は、前項の承認を受けた同項第二号の取引については、適用しない。