司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

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弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

国土審議会土地政策分科会特別部会(第二回)

国土審議会土地政策分科会特別部会(第二回)が平成29年10月25日に開催。

資料を下記リンクで確認することができる。

http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/totikensangyo02_sg_000113.html

 

 

1.議事

(1)所有者不明土地に関する課題と対応について

(2)委員による意見交換

 

2.課題の整理

(1)

長期間管理されず放棄された土地が存在している。

あるいは相続登記がされていないため、不動産登記簿から所有者が直ちに確認できない土地が存在している。

(2)

そうした土地の利用を希望する場合、当然ながら所有者にアクセスし、承諾を得る必要がある。

(3)

しかしながら、不動産登記簿等の所有者確認ツールが不完全であるため、所有者を把握することができない。あるいは何代にもわたる相続が発生しているため所有者にアクセスし承諾を得る手続きに膨大なコストがかかる。

(4)

結果として、活用されるべき土地が活用されない。

 

3.対応策(検討されていること。資料2より)

(1)所有者の探索を円滑化する。

①承諾を得るべき「所有者」について、合理的な探索の範囲を定める?

②所有者情報へのアクセスを容易にする?

(2)探索の結果、所有者を確知できない場合でも、土地利用を円滑に行う仕組みを用意する。

①現行制度の簡素化・円滑化?

②現行制度の対象とならない公共的事業への対応

※あくまで公共事業を念頭に置いている。

 

4.法務省の取り組み(資料4より)

(1)法定相続情報証明制度の利用範囲の拡大

行政機関における各種相続手続きにおいても利用できるようにする。

平成30年度(予定)から、長期間相続登記が未了となっている土地について、相続人となりうる者を調査し、その者に直接的な相続登記の促しを行う。また調査結果を保管し、事業実施主体(公共事業を念頭?)に提供する。

(2)登録免許税の特例の要望

一定の要件を満たす土地について相続登記を申請する場合に、当該登記にかかる登録免許税を免除する特例を設ける。

(3)中長期的な視点から、登記制度及び土地所有権の在り方を整理

共有関係・登記制度・土地所有権

 

5.所有者探索の円滑化の方向性(資料6)

現状、任意取得の手続きの所要日数の目安が約36か月(!!)

近隣住民等への聞き取りも必要になっているようだが、地域社会の変化によって情報を得られないことも多い(探索範囲の合理化が必要。)。

一方で、固定資産税課税台帳や地籍調査票あるいは電力・水道等のインフラ事業者の保有情報など有益な情報へのアクセスを可能とすることは有益と考えられる。

 

6.円滑利用のための制度の方向性(資料5)

(1)

判明しているもので反対者はいないが、不明者が存在する場合に、

①公共性の強い事業について収用手続きの簡素化を検討する。

(探索範囲の合理化。都道府県知事による裁定。審理手続きの省略など。)

②一定の公共性をもつ事業について「所有権への制約の小さい利用形態」を収用制度により可能とする。

(既存建物がない土地など対象を限定しつつ、一定期間の利用権設定を可能とする。都道府県知事の裁定により設定可能とし、賃料相当の補償金を供託して利用する。)