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司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)のブログです。業務に関連する話題はもちろん、それ以外の話題でも、関心を持った範囲で投稿してまいります。

本ブログに記載する情報(とくに法律・登記関係)の利用については、あくまで参考としてご活用ください。
弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

特例有限会社における監査役

1.監査役の設置 

会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年七月二十六日法律第八十七号)(以下、「整備法」)

第十七条  

特例有限会社株主総会以外の機関の設置については、会社法第三百二十六条第二項中「取締役会、会計参与、監査役監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等」とあるのは、「監査役」とする。

会社法(平成十七年七月二十六日法律第八十六号)(以下、「会社法」)

第三百二十六条  

株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。

2  株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる。

 

 

2.整備法施行時に存在する「監査役」の地位 

整備法

第十六条  

施行日前に社員総会が旧有限会社法の規定に基づいてした取締役又は監査役の選任その他の事項に関する決議は、当該決議があった日に、第二条第一項の規定により存続する株式会社の株主総会会社法の相当規定に基づいてした決議とみなす。

第二十四条  

監査役を置く旨の定款の定めのある特例有限会社の定款には、会社法第三百八十九条第一項の規定による定めがあるものとみなす。

会社法

第三百八十九条  

公開会社でない株式会社(監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く。)は、第三百八十一条第一項の規定にかかわらず、その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めることができる。

  

会計限定である旨の定めを「廃止できるか」については、争いあり(ハンドブック3版P586参照)。

監査役の新設であれば非限定にできることを考えると積極のようにも思うが、登記事項として「限定である」旨が含まれていないことや会社法336条4項の適用除外を考えると消極のようにも思える。。

と思ったら、消極説は、整備法24条を経過措置(施行時に存在した監査役に適用されるもの)ではなく、会社法に対する例外(特例有限会社監査役すべてに適用されるもの)と考えられているようだ。。

  

 

3.株主総会への監査役選任に関する議案

会社法

第三百四十三条  

取締役は、監査役がある場合において、監査役の選任に関する議案を株主総会に提出するには、監査役監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)の同意を得なければならない。

整備法

第十八条  

特例有限会社については、会社法第三百三十二条、第三百三十六条及び第三百四十三条の規定は、適用しない。

  

ちなみに他の条文は、つぎのとおり。

会社法

第三百三十二条  

取締役の任期は、選任後二年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。ただし、定款又は株主総会の決議によって、その任期を短縮することを妨げない。

第三百三十六条  

監査役の任期は、選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。

 

 

4.監査役の任期 

整備法

第十八条  

特例有限会社については、会社法第三百三十二条、第三百三十六条及び第三百四十三条の規定は、適用しない。 

会社法

第三百三十六条  

監査役の任期は、選任後四年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとする。

 

 

5.定款規定の変更と監査役の任期

まずは会社法の規定を確認。

会社法

第三百三十六条

4  前三項の規定にかかわらず、次に掲げる定款の変更をした場合には、監査役の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。

一  監査役を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更

(・・・)

三  監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止する定款の変更

(・・・)

整備法

第十八条  

特例有限会社については、会社法第三百三十二条、第三百三十六条及び第三百四十三条の規定は、適用しない。

  

(1)会計限定を外す

この点については、整備法18条から会社法336条の適用が廃除されることから、同条4項についても適用除外されるため、監査役任期は満了しないと考えられる。

なお、そもそも会計限定を外すことができるか否かについて、前述のとおり争いあり(ハンドブック3版P586参照)。

 

(2)監査役設置の定めを廃止する

この点については、前項と条文理解としては同じ考えになるものの、「置く旨の定めを廃止」したのに監査役の辞任(あるいは解任!)が必要になるのは・・という考え方もあり。とはいえ、「任期」の考え方自体がないのだから、辞任ないしは解任となるのだろうか?

 

 

 

6.監査役の登記

整備法

第四十三条  

特例有限会社の登記については、会社法第九百十一条第三項第十三号中「氏名」とあるのは「氏名及び住所」と、同項第十四号中「氏名及び住所」とあるのは「氏名(特例有限会社を代表しない取締役がある場合に限る。)」と、同項第十七号中「その旨及び次に掲げる事項」とあるのは「監査役の氏名及び住所」とする。

会社法

第九百十一条

3  第一項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。

十七  監査役設置会社監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)であるときは、その旨及び次に掲げる事項

イ 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社であるときは、その旨

ロ 監査役の氏名 

 本来登記事項となるものは、

(1)監査役設置会社である旨

(2)会計限定である旨

(3)監査役の氏名

 

これが整備法43条により、

(1)監査役の氏名及び住所

のみとなる。

「会計限定である旨」が登記事項ではないため、通常の株式会社において必要な監査役変更時の「会計限定である旨」の追記は不要。

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司法書士法人 貝原事務所
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