司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)のブログです。業務に関連する話題はもちろん、それ以外の話題でも、関心を持った範囲で投稿してまいります。

本ブログに記載する情報(とくに法律・登記関係)の利用については、あくまで参考としてご活用ください。
弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

「戸籍法の改正に関する要綱案」(平成31年2月1日決定)

前稿とは異なり、本稿は改正要綱の内容を確認。

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1.改正要綱

法務省HPにて確認ができます。

法務省:「戸籍法の改正に関する要綱案」(平成31年2月1日決定)

以下は、要綱中の気になる箇所をピックアップしたもの。

 

2.戸籍の管理について

磁気ディスクをもって調製された戸籍又は除かれた戸籍の副本は,法第8条第2項の規定にかかわらず,法務大臣がこれを保存する

戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)
第八条 
戸籍は、正本と副本を設ける。
2 正本は、これを市役所又は町村役場に備え、副本は、管轄法務局若しくは地方法務局又はその支局がこれを保存する。

これにより、法務省に戸籍情報を集約!

 

3. 戸籍関係情報

(1)戸籍関係情報とは

戸籍又は除かれた戸籍に記録されている者と他の者との親子関係の存否,婚姻関係の存否その他の身分関係の存否を識別するための情報,戸籍に記録されている者の身分関係の異動に関する情報その他の戸籍又は除かれた戸籍に記録されている者に関する情報

(2)

上記戸籍関係情報は、個人番号とリンクされる!!

ただし、2ページの注1で、当該情報の作成及び提供にあたり、個人番号は利用しないこととされている。かわりに利用される「情報提供用個人識別符号」については、つぎのとおり。

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令(平成二十六年政令第百五十五号)
第二十条
(・・・)「情報照会者等」(・・・)は、法第十九条第七号又は第八号の規定による特定個人情報の提供を管理するために個人番号に代わって用いられる特定の個人を識別する符号(以下「情報提供用個人識別符号」という。)を、総務大臣から取得することができる。
2 情報照会者等は、情報提供用個人識別符号を取得しようとするときは、機構に対し、当該情報提供用個人識別符号により識別しようとする特定の個人の個人番号その他総務省令で定める事項(次項において「通知事項」という。)を通知するものとする。
(・・・)
4 機構は、情報照会者等から第二項の規定による通知を受けたときは、総務大臣に対し、同項の特定の個人に係る住民票に記載された住民票コードを通知するものとする。
(・・・)
6 総務大臣は、第四項の規定による通知を受けたときは、総務省令で定めるところにより、情報提供ネットワークシステムを使用して、次に掲げる要件に該当する情報提供用個人識別符号を生成し、速やかに、同項の情報照会者等に対し、通知するものとする。
一 第四項の住民票コードを変換して得られるものであること。
二 前号の住民票コードを復元することのできる規則性を備えるものでないこと。
三 当該情報照会者等が取得した他のいずれの情報提供用個人識別符号とも異なること。
四 第二項の特定の個人について他のいずれの情報照会者等が取得した情報提供用個人識別符号とも異なること。

 直接個人番号と紐づけされるのではなく、間接的に紐づけがなされるということだろうか。

 

4 戸籍証明書の広域交付

(1)要綱案の記載

戸籍又は除かれた戸籍に記録されている者(これらの戸籍から除かれた者(・・・)を含む。)又はその配偶者,直系尊属若しくは直系卑属は,本籍地の市町村長以外の市町村長に対し,それらの戸籍に係る戸籍証明書又は除籍証明書の交付の請求をすることができる。

(2)

結構、限定されています(法10条1項に定められた、本人等請求における範囲と同じ。)。
また、本人確認についても、写真付き身分証明書に限定されるとのこと。

 

5 死亡届の届出資格者の拡大について

死亡の届出は,同居の親族以外の親族,後見人,保佐人,補助人,任意後見人のほか,任意後見受任者も,これをすることができることに。

 

戸籍謄本集め 1カ所で請求可能に

(ゼロから解説)相続時の戸籍謄本集め 1カ所で請求OKに 24年から手続き簡略化 :日本経済新聞

 

1.現状

戸籍の請求に際しては、本籍地の市町村に対して、戸籍を請求する必要があります。

そのため、たとえばAさんの本籍地が、出生から死亡までに

三島市駿東郡清水町→沼津市富士市と変遷している場合、

「Aさんの相続手続きの際に必要な戸籍」を集めるためには、

それぞれの市町に戸籍の請求をする必要がでてきます。

 

2.問題点

(1)郵送請求

近隣市町であれば、自ら出向いて請求をしてもよいのですが、

遠方の市町村となると、そうもいきません。

そんな場合には、戸籍を郵送請求します。

請求先の市役所の住所を調べて、

請求書をダウンロードして、

郵便を投函して・・・

(2)「郵便小為替」!

戸籍の発行には費用がかかります。

窓口に請求すれば、その場で現金で支払をし、ことは済みます。

しかしながら、郵送で請求する場合には、

現金を同封するわけにもいきませんので、

ほぼすべての自治体が「郵便小為替」での支払いを要求しています。

「郵便小為替とは何ぞ?」と思われる方が多いと思いますが、

郵便局で発行してくれる小為替で、

額面ごとに用意されている小為替1枚の発行を受けるのに、

手数料が100円かかります。

(3)権限確認書面

戸籍の請求に際しては、窓口に来た当人がどのような権限で戸籍を請求するのか、みずからの「請求権限」を示す必要があります。

郵送の場合にも同様です。

自分が何者であるか(免許証等のコピーを同封)、

自分がなぜ戸籍を請求できるのか(自らの戸籍謄本等を同封)、

これらを示す必要があります。

直系尊属直系卑属であれば、それほど苦労はないかもしれませんが、

兄弟姉妹になると大変です。。。

 

3.法改正で改善される!?

 (1)

相続手続きに際して、一般の方がつまづく、最初の難関が

「戸籍集め」です。

従前は、「戸籍を読み解くのが難しい」とされてきましたが、

最近は各市町村の窓口業務が丁寧になったおかげで、

かりに当該市町村で「相続手続きに必要な戸籍」が集められなくても、

つぎに「どの市町村に」「どのような戸籍を」請求すればよいのか、

案内してくれるようになり、その点で迷う方は少なくなったように思います。

しかしながら、「戸籍集め」を難しくする「本籍地のある市町村に請求しなければならない」という点は、そのままとなってきました。

(2)

これが、今回の法改正で、自分の市町村の窓口で、全国の戸籍が請求できるようになるというのです。素晴らしい!

とはいえ、請求可能な戸籍については、つぎの範囲に限定が付されるようです(詳細は、末尾にリンクを記載した別稿参照。)

戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)
第十条 戸籍に記載されている者(その戸籍から除かれた者(・・・)を含む。)又はその配偶者、直系尊属若しくは直系卑属は、その戸籍の謄本若しくは抄本又は戸籍に記載した事項に関する証明書(以下「戸籍謄本等」という。)の交付の請求をすることができる。

(3)

全部の戸籍について、一つの市町村から請求できるようにしてほしいものですが、まずは、改善の第一歩といったところでしょうか。
司法書士としても、この「戸籍集め」というのは非常に手間のかかる作業でした。
こうした法改正が行われることで、より士業(事務所)としての生産性・効率性を向上させることができると思うので、一刻もはやく実現してほしいものです。

 

※改正案については別稿にて。

法務省:「戸籍法の改正に関する要綱案」(平成31年2月1日決定)

 

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住宅瑕疵担保履行法について

決済の場で耳にすることもある「住宅瑕疵担保履行法」について。

 

簡単な紹介は、下記国土交通省のホームページをご参照。

住宅瑕疵担保履行法ホームページ

 

1.目的

特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(平成十九年法律第六十六号)
第一条 
この法律は、国民の健康で文化的な生活にとって不可欠な基盤である住宅の備えるべき安全性その他の品質又は性能を確保するためには、住宅の瑕疵の発生の防止が図られるとともに、住宅に瑕疵があった場合においてはその瑕疵担保責任が履行されることが重要であることにかんがみ、建設業者による住宅建設瑕疵担保保証金の供託宅地建物取引業者による住宅販売瑕疵担保保証金の供託住宅瑕疵担保責任保険法人の指定及び住宅瑕疵担保責任保険契約に係る新築住宅に関する紛争の処理体制等について定めることにより、住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号。以下「住宅品質確保法」という。)と相まって、住宅を新築する建設工事の発注者及び新築住宅の買主の利益の保護並びに円滑な住宅の供給を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

(1)建設業者による住宅建設瑕疵担保保証金の供託

(2)宅地建物取引業者による住宅建設瑕疵担保保証金の供託

(3)住宅瑕疵担保責任保険法人の指定

(4)保険契約に係る新築住宅に関する紛争の処理体制の整備

ちなみの1条にある住宅品質確保法の目的はつぎのとおり。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成十一年法律第八十一号)
第一条 
この法律は、住宅の性能に関する表示基準及びこれに基づく評価の制度を設け住宅に係る紛争の処理体制を整備するとともに、新築住宅の請負契約又は売買契約における瑕疵担保責任について特別の定めをすることにより、住宅の品質確保の促進、住宅購入者等の利益の保護及び住宅に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。


第九十四条 
住宅を新築する建設工事の請負契約(以下「住宅新築請負契約」という。)においては、請負人は、注文者に引き渡した時から十年間、(・・・)「住宅の構造耐力上主要な部分等」(・・・)の瑕疵(・・・)について、民法(・・・)第六百三十四条第一項及び第二項前段に規定する担保の責任を負う。
2 前項の規定に反する特約で注文者に不利なものは、無効とする。
3 (・・・)


第九十五条 
新築住宅の売買契約においては、売主は、買主に引き渡した時(・・・)から十年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の隠れた瑕疵について、民法第五百七十条において準用する同法第五百六十六条第一項並びに同法第六百三十四条第一項及び第二項前段に規定する担保の責任を負う。この場合において、同条第一項及び第二項前段中「注文者」とあるのは「買主」と、同条第一項中「請負人」とあるのは「売主」とする。
2 前項の規定に反する特約で買主に不利なものは、無効とする。
3 (・・・)

 

 

2.供託又は保険

第三条 
建設業者は、各基準日(毎年三月三十一日及び九月三十日をいう。以下同じ。)において、当該基準日前十年間に住宅を新築する建設工事の請負契約に基づき発注者に引き渡した新築住宅について、当該発注者に対する特定住宅建瑕疵担保責任の履行を確保するため、宅建設瑕疵担保保証金の供託をしていなければならない。
2 前項の住宅建設瑕疵担保保証金の額は、当該基準日における同項の新築住宅(当該建設業者が第十七条第一項に規定する住宅瑕疵担保責任保険法人(以下この章及び次章において単に「住宅瑕疵担保責任保険法人」という。)と住宅建瑕疵担保責任保険契約を締結し、保険証券又はこれに代わるべき書面を発注者に交付した場合における当該住宅建瑕疵担保責任保険契約に係る新築住宅を除く。以下この条において「建設新築住宅」という。)の合計戸数の別表の上欄に掲げる区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる金額の範囲内で、建設新築住宅の合計戸数を基礎として、新築住宅に住宅品質確保法第九十四条第一項に規定する瑕疵があった場合に生ずる損害の状況を勘案して政令で定めるところにより算定する額(以下この章において「基準額」という。)以上の額とする。

第四条 
前条第一項の新築住宅を引き渡した建設業者は、基準日ごとに、当該基準日に係る住宅建設瑕疵担保保証金の供託及び同条第二項に規定する住宅建瑕疵担保責任保険契約の締結の状況について、国土交通省令で定めるところにより、その建設業法第三条第一項の許可を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。

宅建瑕疵担保責任保険を締結し保険証券等を発注者に交付した場合を除き、新築住宅ごとに所定の保証金を供託しなければならない。
供託金額は、1戸であれば2000万円となり、10戸だと3800万円となる(数式は政令で定められている。)。
供託の場合、相当な金額になるので、多くの業者さんは「保険付保」により対応する。

なお、上記「建設業者」は、建設業法による許可を受けて建設業を営む者をいう(法2条2項。建設業法2条3項。)。

したがって、軽微な工事として新築住宅を建てている業者は、供託義務の対象外となる(ただし、こうした業者でも加入できる保険が用意されている。)。

 

 

3.住宅瑕疵担保責任保険法人

第十七条 
国土交通大臣は、特定住宅瑕疵担保責任その他住宅の建設工事の請負又は住宅の売買に係る民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百三十四条第一項若しくは第二項前段又は同法第五百七十条において準用する同法第五百六十六条第一項に規定する担保の責任の履行の確保を図る事業を行うことを目的とする一般社団法人、一般財団法人その他政令で定める法人であって、第十九条に規定する業務(以下「保険等の業務」という。)に関し、次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、住宅瑕疵担保責任保険法人(以下「保険法人」という。)として指定することができる。
一 保険等の業務を的確に実施するために必要と認められる国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有し、かつ、保険等の業務に係る収支の見込みが適正であること。
二 職員、業務の方法その他の事項についての保険等の業務の実施に関する計画が、保険等の業務を的確に実施するために適切なものであること。
三 役員又は構成員の構成が、保険等の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
四 保険等の業務以外の業務を行っている場合には、その業務を行うことによって保険等の業務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。

現在指定されている法人は以下の通り。

【住宅瑕疵担保履行法】住宅瑕疵担保責任保険法人

そのうちの一社のホームページ

会社案内|会社情報|株式会社住宅あんしん保証

パンフレットをみると保険料も確認することができます。

自動車保険で支払う金額と比較すると安いですね(補償内容が全く異なるので比較する意味はないかもしれませんが。)。

登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会(最終報告)その2

第2章 相続等による所有者不明土地の発生を予防するための仕組み

第1節 不動産登記情報の更新を図る方策

第1款 総説

相続による物権変動と対抗要件の関係について見直すことは難しいとされたが、真の権利者を登記に反映させることが重要であることに異論はなく、

これを実現するために、相続人に相続登記の申請について公法上の義務を課すなどの方策を別途検討すべき

また、被相続人の死亡により物権変動が生じ、登記をしなくてもこれを対抗することができるが、これを前提としつつも、公法上の義務を怠った場合のサンクションとして、相続人に何らかの不利益を課すことを検討すべき

 

第2款 不動産登記の申請義務化

第1 登記申請義務

・ 土地所有者の責務に登記申請義務の淵源を求める考え方
→登記申請義務の対象となる登記原因は、相続に限られない

・ 相続登記の特質に登記申請義務の根拠を求める考え方
対抗要件主義が働かず、数次相続により登記と実体の不一致が拡大する恐れなど。また所有者不明土地問題への政策的対応として。) 
→相続以外の登記原因に義務化を拡大することには慎重。

・ 対象とする権利は、所有権のみとするべき

・ 現時点で、登記申請義務を履行すべき期間を具体的に設定することは困難
相続放棄にあわせることは相当でない。また相続放棄のような主観的要件を不要とすると、知らない相続人に義務が生じる不都合がある一方、主観的要件を必要とすると共同相続人ごとに期間の計算が異なることになる。

・ 氏名等についての変更の登記申請の義務化
(義務を課すのであれば、手続き負担を軽減するべきであり、また一方で、DV被害者等の住所を秘匿する正当な理由のある者に対する保護も検討されるべき。職権により変更登記をすることを可能にするにしても、その前提として登記名義人に申請義務を課しておくのが望ましいとの指摘もあった。)

第2 義務化の実効性を確保するための手段

・ インセンティブの付与
(負担軽減:戸籍謄本等を添付することなく法定相続分による相続による所有権移転登記を可能にする!)
(登録免許税の減免)

・ 過料による制裁
(登記申請義務を怠っていることをどのように捕捉するのかが課題であり、登記が申請されたときにはじめて登記申請義務違反が捕捉され、過料の制裁を受けるのであれば、かえって申請を控える事態を招く。)

・ 不利益な取扱いを許容する
(たとえば、法令の規定により不動産の所有者に対して通知等が必要な場合であっても、当該不動産の所有権の登記名義人の住所に宛てて通知等を発すれば足りるとする、など。この点については、対抗力とは別の効力を登記に与えるという実質を有しており、また本来の権利者に対する不利益の程度に応じて、手続保障を図る必要がある。)
(参照:民法383条、仮登記担保法5条3項)

・ 費用負担をさせる
(探索に要した費用等を賠償する責任を負うこととする。

 

 

参照

仮登記担保契約に関する法律(昭和五十三年法律第七十八号)
第五条 
第二条第一項の規定による通知が債務者等に到達した時において、担保仮登記後に登記(仮登記を含む。)がされている先取特権、質権若しくは抵当権を有する者又は後順位の担保仮登記の権利者があるときは、債権者は、遅滞なく、これらの者に対し、同項の規定による通知をした旨、その通知が債務者等に到達した日及び同条の規定により債務者等に通知した事項を通知しなければならない。
2 第二条第一項の規定による通知が債務者等に到達した時において、担保仮登記に基づく本登記につき登記上利害関係を有する第三者(前項の規定による通知を受けるべき者を除く。)があるときは、債権者は、遅滞なく、その第三者に対し、同条第一項の規定による通知をした旨及び同条の規定により債務者等に通知した債権等の額を通知しなければならない。
3 前二項の規定による通知は、通知を受ける者の登記簿上の住所又は事務所にあてて発すれば足りる。

 

 

筆者感想

「過料による制裁」については、まさしく「どのように相続発生を捕捉するか」が問題になってくるはず。「申請して初めて補足」では、登記懈怠を助長することに。。

そうなると申請前に相続発生の事実を捕捉する必要がある。

かりに市町から死亡情報の連携を受けるとして、その死亡情報の対象者と、所有権登記名義人とを照合するのは、相当に大変なはず。正確性はともかく、「住所+氏名」でヒットする人をピックアップしてチェックしていくか?

あるいは、所有権登記名義人に変動がない不動産を定期的にリストアップして、市町に逆に照会をかけるか。市町では、「住所+氏名」と「課税情報」によりチェックする?

いずれにせよ、なんだか、交通違反の取り締まりみたいですな。

 

 

登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会(最終報告)その1

登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会 | 一般社団法人 金融財政事情研究会

 

最終報告がでました。

今後は、この報告をもとに、法律制定に向けて動き出すものと思われます。

ということで、気になる箇所をチェックしていきます。

 

 

第1章 はじめに

第2 検討の視点

1 所有者不明土地の発生を予防するための仕組み

(1)不動産登記情報の更新を図る方策

・ 相続登記の申請を相続人等に対して義務付ける

・ 登記手続をしやすくする

・ 登記所が死亡情報等を取得して、不動産登記情報の更新を図る

(2)所有者不明土地の発生を抑制する方策

・ 土地所有権の放棄を可能にする(帰属先機関、財政的負担)

・ 遺産分割を促進する(期間制限)

2 所有者不明土地を円滑かつ適正に利用するための仕組み

(1)共有

・ 共有物の管理・変更・処分の規律の明確化

・ 同意取得方法に関する規律の整備

・ 共有の管理権者の制度を整備

・ 共有の解消を促進する制度

(2)財産管理制度

・ 不在者等の特定の財産を管理する制度を整備

・ 共有不動産につき、複数の不在者等について一人の財産管理人を選任する制度

・ 相続財産管理制度の手続の合理化

・ 財産管理制度制度における供託の活用

(3)相隣関係

・ 隣地所有者等が管理不全の土地の所有者に対して、管理不全状態の除去を請求することができる

・ 越境した枝の切除に関する権利行使方法の見直し

・ 隣地使用請求権の範囲の明確化と行使方法の見直し

直葬について(その2)直送の流れ

直葬」がひとつの葬儀の方法として認知されつつあります。

 

司法書士にとって「直葬」とは、

つぎのような場面で、関係することが多いです。

1.遺言書作成サポートのなかで、「葬儀の方法」として記載。

2.相続手続きサポートのなかで、ご遺族が直送を選択。

3.成年後見人等の職務のなかで、「死後事務」一環として実際に直送をおこなう。

 

このうち、1・2は間接的な関与となりますが、

3は、まさに自身が「直葬」の当事者として関与することとなります。

 

そのため「直葬」を何度も経験するという、

ある意味、特殊な立場にあります。

 

実際に、「直葬」ってどういった流れなのか、気になる方もいらっしゃると思いますので、自身の経験から、一例をご紹介したいと思います。

 

なお、以下の流れは、特定の葬儀社を利用してのものです。

このほかにも、様々なバリエーションが考えられますが、まずは一例としてご参照ください。

 

個人的な要点は2つあります。

1点目。

火葬後、すでにお墓があって、そこに納骨する場合には、お寺さんに事前に確認を取ったほうが良いです。なかには、「お経も読まずに荼毘に付された遺骨は納骨させない!」なんていうお寺もあるからです。

また、希望する墓地に、あらたにお墓を立てる場合にも、念のため、確認をしたほうが良いと思います。

最近は、永代供養や合同墓が充実していますので、好みがなければ納骨先に困るようなことはないかと思いますが、希望がある場合には、どういった形で受け入れをしているか必ず確認するべきです。

2点目。

結論から言うと、「直葬」は本当にシンプルです。

従来型のお葬式をイメージされている方にとっては、「あっという間」に感じるでしょう。

ですので、親族への連絡など、並行してその他の手続きをしていると、

故人と向き合う時間がないままに、「あっという間」に火葬まで行ってしまいます。

ご遺体が安置されてから、納棺するまでの時間は、
意識して、(他の必要な手続きはいったん忘れて)大事に過ごす必要があるのかなと、すくない経験ながら感じています。

 

 

1.病院にて亡くなる。

ご自宅で看取られる方も増えていると聞きますが、

現状では、病院(または看取りをする老人ホーム)でなくなる方が多いと思います。

そして病院は、すぐに遺体を別の施設に運ぶように求めてくるのが、一般的です。

病院にとっては日常茶飯事のことなのかもしれませんが、

ご遺族にとっては、気持ちを休める暇もなく手続きを急かされ、なんとも嫌な気持ちになるでしょう。

 

2.直葬を行ってくれる葬儀屋さんに電話

病院から葬儀屋さんに電話します。

自分が手続きするときは、標準的な費用感を把握しているので困りませんが、

はじめて手続きされる方は、戸惑いを覚えることでしょう。

病院でも葬儀屋さんの紹介はしてくれると思いますが、

気持ちが許すのであれば、事前に何件か確認しておくと良いかもしれません。

広告等で提示されている最安値からの変動要因としては、つぎの点が考えられます。

(1)病院までの引き取り費用

(2)ご遺体の安置期間

(3)骨壺等がセットに含まれているか

ただし(2)は、火葬場の空き状況にもよるので、仕方のない面もありますが。

 

3.ご遺体の引き取り

(1)

葬儀屋さんに依頼をすると、すぐにご遺体の引き取りに来てくれます。

時間が許せば、そのまま打合せをして、正確な見積書をもらいます。

手向けのお花や骨壺等も、基本的には葬儀屋さんが用意してくれますので、

とくになにかを用意する必要はないと思いますが、

出棺となるとあっという間ですので、安置から出棺までの時間は大切にしたほうが良いと個人的には感じます。

(2)

火葬許可や死亡届は、葬儀屋さんで行ってくれる場合が多いかと思います。

火葬許可証が埋葬に際して必要になるので、その受け取りを忘れないようにしましょう(一般的には出棺直前か、火葬場に到着してから渡してもらうことになるかと思います。)

 

4.出棺

(1)

ここからが「直葬」といわれるゆえんですが、

通夜や告別式といったセレモニーは一切省略されます。

あとは火葬場の予約がとれて、出棺するまでは、

ご遺体を葬儀屋さんに安置してもらうのみとなります。

(2)

ご遺体への付き添い(一晩)とか、読経をさせてくれるか、

などは葬儀屋さんによって異なります。

表現の仕方は良くないですが、葬儀屋さんとしても、

人件費や時間を切り詰めての値段設定になっていることから、

職員の付き添いや、会場利用の時間については、

事前に細かな打合せをする必要があるでしょう。

(3)

納棺についても、少人数で、比較的短時間で、とりおこなうこととなります。

後見人として身寄りのない方の直葬をする際には、

老人ホームの職員の方など故人とお別れを希望される方に対して、

このタイミングで、お花を手向けていただいたりするのが

一般的なように思います。

 

5.火葬

(1)

一般に、「直葬」の場合、葬儀屋さんの関与は、火葬場までかと思います。
渡される「火葬許可証」は、埋葬に際して必要となりますので、紛失しないように注意しましょう。
火葬炉に収めるところからは、火葬場の職員の方にバトンタッチされます。
火葬の間は、控室で待ちます。控室といっても、ロビーのような場所でソファーに座って待つ形かと思います。個室を用意してもらう場合には、事前に伝えておく必要があります。

(2)

火葬後は、参加者で収骨をします。

(3)

骨壺とともに、火葬場をあとにします。

 

6.納骨

(1)

すでにお墓のある場合には、「直葬による納骨」の可否について、

事前にお寺と相談する必要があります。

(2)

最近は、ご遺骨の受け入れ先が、良くも悪くも充実しているので、

どこにも納め先がないというケースは少ないように思います。

一方で、従来式の「お葬式」を経ての納骨と区別するお寺や墓地がなくはないので、

その点は注意すべきかもしれません。

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司法書士法人 貝原事務所
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直葬について(その1)

葬式はなくなる? 通夜なし、式なしの「直葬」選ぶ時代に (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

 

司法書士として、相続手続きのお手伝いをする中で、

最近、「直葬」「家族葬」という言葉を耳にする機会が増えました。

 

本来の「お葬式」の流れとしては、

①病院又は施設で亡くなる

②葬儀屋さんでご遺体を安置

③お通夜

④葬儀・告別式

⑤出棺・火葬

⑥納骨

こんな感じでしょうか。

これでも、とくにご年配のかたに言わせると「簡略化されたねぇ」なんて話になるのが驚きですが、こうした「お葬式」に対する意識のギャップがある点には注意が必要です!

上記の一連の流れでも「簡単な式」と評されてしまうくらいなので、

直葬」などというと、「何もしない」と認識される方がいなくもないのです。。

 

それはさておき、

直葬」というと

①病院又は施設で亡くなる

②葬儀屋さんでご遺体を安置

③(省略)

④(省略)

⑤出棺・火葬

⑥納骨(ただしセレモニーはなし)

こんな感じになります。

 

家族葬」ということになると、

セレモニーは行うものの、

出席者が近親者に限定される形になります。

「会場」や「お食事(会食等)」が省略されたり、

あるいはまったく不要となったりします。

 

直葬」「家族葬」ともに、一般的なお葬式の形になりつつあります。

一方で、先述のように、とくにご高齢の親族の方との、

「お葬式」に対する意識のギャップがあることは忘れてはなりません。

 

その点を考えると、喪主となる方の一存で「直葬」「家族葬」を選択するのは、ためらわれる場面もあると思いますので、

ご本人が生前のうちに、意思表示をしておくことも、重要であるように思います。

「遺言」とまではいかなくとも、なにかしらの意思表明をしておくと、

遺された方々にとっては、大きな助けになるのではないでしょうか。

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司法書士法人 貝原事務所
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担当司法書士行政書士:築地(つきじ)


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