司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)のブログです。業務に関連する話題はもちろん、それ以外の話題でも、関心を持った範囲で投稿してまいります。

本ブログに記載する情報(とくに法律・登記関係)の利用については、あくまで参考としてご活用ください。
弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

株主総会と種類株主総会

1.条文

会社法(平成十七年七月二十六日法律第八十六号)

第二条

十四  種類株主総会 種類株主(種類株式発行会社におけるある種類の株式の株主をいう。以下同じ。)の総会をいう。

十三  種類株式発行会社 剰余金の配当その他の第百八条第一項各号に掲げる事項について内容の異なる二以上の種類の株式を発行する株式会社をいう。

第百八条  

株式会社は、次に掲げる事項について異なる定めをした内容の異なる二以上の種類の株式を発行することができる。(・・・)。

(・・・)

三  株主総会において議決権を行使することができる事項

(・・・)

  

2.

(1)株主総会とは

議決権のある株主によって構成される会社の意思決定機関。

(2)種類株主総会とは

ある種類の株主によって構成される意思決定機関。定款あるいは法律の規定に基づいておこなわれる。「株主総会」に関する規定を準用するが、それぞれの種類の株主ごとの権利調整のために組織されるもので、会社の意思決定機関である株主総会とは異なる。

第二百九十五条  

株主総会は、この法律に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。

2  前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。

3  この法律の規定により株主総会の決議を必要とする事項について、取締役、執行役、取締役会その他の株主総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。

第三百二十一条  

種類株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。

第三百二十五条  

前款(・・・一部条項を除く「第一款 株主総会」・・・)の規定は、種類株主総会について準用する。この場合において、(・・・)「総株主」とあるのは「総株主(ある種類の株式の株主に限る。・・・。)」と、「株主は」とあるのは「株主(ある種類の株式の株主に限る。・・・。)は」と読み替えるものとする。

 

補欠の役員の選任

任期満了前に、なんらかの事情で役員が退任せざるを得ない場合に備えて、あらかじめ役員を予選するケースについて検討。

なお、任期満了前に退任した役員にかわって選任したケースではないので注意。

あくまで、万が一に備えて「あらかじめ」予選しておくケース。

 

1.条文

会社法(平成十七年七月二十六日法律第八十六号)第三百二十九条

3  第一項の決議をする場合には、法務省令で定めるところにより、役員(・・・)が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数を欠くこととなるときに備えて補欠の役員を選任することができる

会社法施行規則(平成十八年二月七日法務省令第十二号)

第九十六条  

法第三百二十九条第三項 の規定による補欠の会社役員(・・・)の選任については、この条の定めるところによる。

2  法第三百二十九条第三項 に規定する決議により補欠の会社役員を選任する場合には、次に掲げる事項も併せて決定しなければならない。

一  当該候補者が補欠の会社役員である旨

(・・・)

四  当該候補者を一人又は二人以上の特定の会社役員の補欠の会社役員として選任するときは、その旨及び当該特定の会社役員の氏名(会計参与である場合にあっては、氏名又は名称)

五  同一の会社役員(二以上の会社役員の補欠として選任した場合にあっては、当該二以上の会社役員)につき二人以上の補欠の会社役員を選任するときは、当該補欠の会社役員相互間の優先順位

六  補欠の会社役員について、就任前にその選任の取消しを行う場合があるときは、その旨及び取消しを行うための手続

3  補欠の会社役員の選任に係る決議が効力を有する期間は、定款に別段の定めがある場合を除き、当該決議後最初に開催する定時株主総会の開始の時までとする。ただし、株主総会(・・・)の決議によってその期間を短縮することを妨げない。

 

 

2.

条文で細かく規定されているが、一応整理。

(1)定款の定めは不要(よって添付書面にもならない)

(2)任期計算の基準日は、予選された株主総会の選任決議の日

(3)予選時の総会議事録を就任承諾書として援用可能

(4)予選の効力は、選任後最初に開催する定時株主総会の開始時まで。ただし、定款で別段の定めが可能。また短縮であれば決議によっても可能。

 

3.登記申請の場面を考えると・・

(1)選任書面

予選時の株主総会議事録が該当。なお議事録作成の際には、規則96条2項各号の要件を満たした決議であることが確認できるよう留意すること。

(2)員数を欠く場合であることを証する書面(?)

参照した書籍上では確認できませんでした。退任した登記と一緒になされはしますが、「欠ける状態」というのはわからないような。あるいは善解されるのだろうか。

(3)就任承諾書

予選時に就任承諾していれば、議事録の援用が可能。ただし、本人確認書面は必要となる点に留意(これもあらかじめ用意しておけばよいのだろうか?)。

取締役の任期の変更

1.条文

会社法(平成十七年七月二十六日法律第八十六号)

第三百三十二条  

取締役の任期は、選任後二年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとする。ただし、定款又は株主総会の決議によって、その任期を短縮することを妨げない。

2  前項の規定は、公開会社でない株式会社(・・・)において、定款によって、同項の任期を選任後十年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時まで伸長することを妨げない。

(・・・)

 

以下、基本的に公開会社でない株式会社で、定款の規定により任期5年とされている株式会社を想定。

 

 

2.取締役ごとの個別任期

定款上は任期5年とされている会社で、特定の取締役について、選任決議の際にその任期を1年とすることも可能(1年後に会社を退職する予定の人を、あらかじめ1年任期で取締役に選任したい。)(ハンドブック3版P383参照)。

ただし、登記申請の際には、任期満了である旨を確認できなければならないので、たとえば定時株主総会議事録に確認的に「取締役Aは任期満了により退任~」と記載すべき。記載がない場合には、選任時の株主総会議事録(任期を明記したもの)が必要になるはず(これが定時総会でなければ、プラス定款?)。

昭和53年9月18日民四5003回答

株式会社の取締役および監査役の任期が、定款の規定によって定時株主総会終結をもつて満了する場合、当該定時株主総会の議事録に「本株主総会終結をもつて取締役および監査役の任期が満了するので改選・・・」との記載があるときは、任期を証する書面として、別に定款を添付する必要はない。

(このほかハンドブック3版P419参照)

 

 

3.定款で任期を伸長

平成18年3月31日民商782通達

第2部 株式会社

第3 機関

3 取締役及び代表取締役

(1)取締役及び代表取締役に関する改正

ウ 任期

(ウ) 任期に係る定款の変更

 定款を変更して取締役の任期を短縮した場合には、現任の取締役の任期も短縮され、定款の変更時において既に変更後の任期が満了しているときは、当該取締役は退任することとなる(昭和35年8月16日民事四第146号回答参照)。

 また、定款を変更して取締役の任期を伸長した場合には、現任の取締役の任期も、特別の事情がない限り伸長される(昭和30年9月12日民事甲第1886号回答参照)。

したがって、現任取締役の任期満了後に、定款変更後の任期に従う新任取締役を選任する場合には、その旨を議事録上で明示しなければならない(定款変更の効力発生のタイミング等)。

 

 

4.定款で任期を短縮

先例は上記のとおり。したがって、原則として現任取締役にも任期短縮の効力が及ぶ。

(1)任期5年の会社が、選任3年後の定時株主総会において、任期を3年に変更したら、当該株主総会終結する際に任期満了。従って、後任取締役を選任せねばならない。

(2)任期5年の会社が、選任3年後の定時株主総会において、任期を2年に変更したら、当該定款変更の効力発生時に、「任期満了により」退任することとなる(ハンドブック3版P384参照)。

(3)上記の場合において、現任取締役について、任期を従前のままとしたい場合には定款の附則等で対応(商業・法人登記300問P179)。現任取締役が任期満了で退任した時点で附則を削除か。

→効力発生時点で附則を自動削除。IRを確認すると豊富に文例。

 

 

5.おまけ

定款による取締役の任期の短縮は実質的に解任と同様の効果をもつ(とくに変更の時点で、変更後の任期が満了している場合。)。

そうなると次の条文に留意。

会社法

第三百三十九条  

2  前項の規定により解任された者は、その解任について正当な理由がある場合を除き、株式会社に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができる。

判例(東地裁平成27年6月29日判決。判時2274号113頁。以下部分的に抜粋。)

(1)取締役の任期途中において、その任期を短縮する旨の定款変更がなされた場合、その変更後の定款は在任中の取締役に対して当然に適用されると解することが相当であり、その変更後の任期によれば、すでに取締役の任期が満了している者については、上記定款変更の効力発生時において取締役から当然に退任する

(2)取締役の任期途中に任期を短縮する旨の定款変更がなされて本来の任期前に取締役から退任させられ、その後、取締役として再任されることがなかった者についても(・・・)会社が当該取締役を再任しなかったことについて正当な理由がある場合を除き、会社に対し、会社法三三九条二項の類推適用により、再任されなかったことによって生じた損害の賠償を請求することができる

ちなみに会社法339条2項の「正当な理由」については、会社側に立証責任があり、「そりがあわない」などの理由が認められるものではないので注意。そうした点からも、安易に取締役任期を10年とすることは避けるべし。

中小企業等協同組合法における役員選任と登記

1.役員(理事・監事)

中小企業等協同組合法(昭和二十四年六月一日法律第百八十一号)

第三十五条

組合に、役員として理事及び監事を置く。

(・・・)

3  役員は、定款の定めるところにより、総会において選挙する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選挙する。

(・・・)

8  役員の選挙は、無記名投票によつて行う。

9  投票は、一人につき一票とする。

10  第八項の規定にかかわらず、役員の選挙は、出席者中に異議がないときは、指名推選の方法によつて行うことができる。

11  指名推選の方法を用いる場合においては、被指名人をもつて当選人と定めるべきかどうかを総会(設立当時の役員は、創立総会)に諮り、出席者の全員の同意があつた者をもつて当選人とする。

12  一の選挙をもつて二人以上の理事又は監事を選挙する場合においては、被指名人を区分して前項の規定を適用してはならない。

13  第三項の規定にかかわらず、役員は、定款の定めるところにより、総会(設立当時の役員は、創立総会)において選任することができる。 

 

原則は、総会における「選挙」

(1)この選挙は、無記名投票で行われ、一人一票である(被選挙者の限定はない。)。

(2)選挙の方法のバリエーションとして、指名推薦の方法が認められている。

(3)細かな点については、定款で定めることとされている(被選挙者を限定する「立候補制」の採用も可とされている。詳細はリンクをつけた別稿参照。)。

例外として、「選任」。

(1)議案として総会に上程される。

(2)参加者の議決権行使により議案の可否が決定される。

(3)選任によった場合には、選任プロセスが定款所定の方法に依っているかを確認するため、定款が登記申請時の添付書類となる。

 

なお、任期については次の条文による(「継ぎ足しました」って感じの規定っぷりです。)。権利義務規定もあります。

第三十六条  

理事の任期は、二年以内において定款で定める期間とする。

2  監事の任期は、四年以内において定款で定める期間とする。

(・・・)

4  前三項の規定は、定款によつて、前三項の任期を任期中の最終の決算期に関する通常総会終結の時まで伸長することを妨げない。

5  前三項の規定にかかわらず、監事の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、監事の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。

第三十六条の二  

役員が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。

 

 

2.代表理事

第三十六条の八  

理事会は、理事の中から組合を代表する理事(以下「代表理事」という。)を選定しなければならない。 

 

3.登記事項

第八十四条

2  前項の登記においては、次に掲げる事項(企業組合の設立の登記にあつては、第三号に掲げる事項を除く。)を登記しなければならない。

(・・・)

五  出資一口の金額及びその払込の方法並びに出資の総口数及び払込済出資総額

(・・・)

七  代表権を有する者の氏名、住所及び資格

(・・・)

 

 

4.商業登記規則61条の援用のされかた

各種法人等登記規則(昭和三十九年三月三十一日法務省令第四十六号)

第一条  

会社、一般社団法人及び一般財団法人、(・・・)投資法人並びに(・・・)特定目的会社を除くその他の法人(以下「各種法人」という。)並びに外国会社を除くその他の外国法人(以下「各種外国法人」という。)の登記の取扱手続は、この省令の定めるところによる。

第五条  

商業登記規則 (昭和三十九年法務省令第二十三号)第一条の二第一項 、第二条から第六条まで、第九条から第十一条まで、第十三条から第二十二条まで、第二十七条から第四十五条まで、第四十八条から第五十条まで、第五十三条第二項、第五十八条から第六十条まで、第七十五条、第九十八条から第百九条まで、第百十一条、第百十二条及び第百十四条から第百十八条までの規定は各種法人等の登記について商業登記法 (昭和三十八年法律第百二十五号)第四十六条第一項 並びに同規則第一条の二第二項 、第六十一条第一項、第六項及び第八項、第六十二条から第六十八条まで、第七十条から第七十四条まで、第七十六条から第七十八条まで、第八十条から第八十一条の二まで、第百十条並びに第百十三条の規定は各種法人の登記について(・・・)準用する。(・・・)。

 

というわけで、株式会社の登記申請における添付書面を定めた商業登記規則61条が部分的に準用。 

商業登記規則(昭和三十九年三月十一日法務省令第二十三号)

第六十一条  

定款の定め又は裁判所の許可がなければ登記すべき事項につき無効又は取消しの原因が存することとなる申請については、申請書に、定款又は裁判所の許可書を添付しなければならない。

2  ×(いわゆる株主リスト。全員の同意バージョン。)

3  ×(いわゆる株主リスト)

4  ×(取締役の就任承諾書への印鑑証明書添付)

5  ×(取締役会設置会社における代表取締役の就任承諾書への印鑑証明書添付)

6  代表取締役(・・・)の就任による変更の登記の申請書には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。ただし、当該印鑑と変更前の代表取締役(・・・)が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、この限りでない。

(・・・)

三  取締役会の決議によつて代表取締役又は代表執行役を選定した場合 出席した取締役及び監査役が取締役会の議事録に押印した印鑑

7  ×(取締役等の就任時における本人確認書類の添付)

8  代表取締役(・・・)(登記所に印鑑を提出した者に限る。以下この項において「代表取締役等」という。)の辞任による変更の登記の申請書には、当該代表取締役等が辞任を証する書面に押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。ただし、当該印鑑と当該代表取締役等が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、この限りでない。

(・・・)

 

 

5.おまけ

出資の総口数及び払込済出資総額の変更登記申請の際の、添付書類については下記先例による。

昭和40年2月19日民事四発61回答

【照会】変更を証する書面は、監事の証明書のみで足り、その資格を証する書面等の添付は要しないと考えますがいかが?

【回答】貴見のとおり。

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相続登記未了土地調査について(法務省・NHKニュース)

中山間など50年以上登記変更ない土地が4分の1に | NHKニュース

おおもとの資料はこちら。

法務省:不動産登記簿における相続登記未了土地調査について

 

 

「初めての調査」ということでしたが、

感覚に合致した数字がでてきたように思います。

(中小都市、中山間地における未登記の土地が、)

「宅地」では10.5%だったのに対し、価格が比較的低い「山林」では32.4%

宅地については、お子さんが住み続けていたので登記がされておらず、

山林については、相続の認識すらないというケースなのかなと思います(山林については、もっと多いようなイメージもあります。)。

 

とはいえ、宅地については、最近になって代替わりとなり、

次に継がれる方が別の場所に住んでいるとか、

あるいは違った土地活用をするため相続のご依頼につながるケースがあります。

(ここで、おじいちゃんの代から相続という問題が顕在化します。。)

 

一方、山林については。。。単独名義ならまだしも、共有名義のものもでてきますので、さらに悩ましい事態に陥るのです。。。

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被相続人の同一性を証する情報について(平成29年3月23日民二第175号)

登記研究831号に通知(平成29年3月23日民二第175号)の解説が掲載されていました。通知自体は、すでに回覧で知っていましたが、解説を読むと思っていた以上に言及されている範囲が広くてビックリしました。

 

 

通知内容は要約すると次の通り。

1.

相続登記の申請において、所有権の登記名義人である被相続人の登記記録上の住所が戸籍の謄本に記載された本籍と異なる場合には、相続を証する情報の一部として、被相続人の同一性を証する情報の提出が必要。

2.

当該情報として、(1)住民票の写し、(2)戸籍の附票(いずれにおいても本籍および登記記録上の住所が記載)、(3)被相続人名義の登記済証の提供があればよい。
これらの提供があった場合に、くわえて(A)不在籍証明、(B)不在住証明など他の情報の提供を求める必要はない。

 

 

解説の内容については登記研究記載の本文をご参照。

特に気になったところをメモ

1.上記(3)をつければ(A)(B)は不要とする理由づけ。

(登記名義人本人が所持し、かつそれを承継したであろう相続人から提出される)

2.不在住証明書・不在籍証明書・納税証明書など、単体では、同一性を判断する情報とはならない。

3.被相続人の同一性を証する情報として提供された登記済証などは原本還付手続きが必要。

 

2については、従来から、それらの書類単体で十分とは考えられておらず、合わせ技一本でOKとされてきたように思います。こうした運用にネガティブな影響がないといいなと思いました。

3についても、登記済証の取扱いが統一されるかもしれないので、原本還付を忘れないようにしないと。

法定相続情報証明制度に関する登記研究掲載記事

登記研究831号に掲載されていました。

とても参考になりました。ぜひ、本文をご一読。

 

 

「法定相続情報証明制度の創設に伴う不動産登記規則改正の逐条解説」 気になった箇所をメモ。

1.戸除籍謄抄本の束に代替するもの

「本証明書はいわば戸除籍謄抄本の束を代替する役割を果たす」

2.一般行政証明

法令に根拠を置く戸籍の謄抄本や記載事項証明書などいわゆる制度的な行政証明に対する用語

 

 

「不動産登記規則の一部を改正する省令の施行に伴う不動産登記事務等の取扱いについて」 気になった箇所をメモ。

1.相続関係説明図が提出されたときは、当該相続関係説明図を一覧図の写しの謄本として取り扱い、一覧図の写しについては還付

参照される通達の内容は「相続関係説明図が提出されたときは、登記原因証明情報のうち、戸籍謄本又は抄本及び除籍謄本に限り、当該相続関係説明図をこれらの書面の謄本として取り扱って差し支えない」というもの。

 

2.「配偶者」「子」という表記を続柄記載の原則とする

夫や妻、長男・二男といった表記をされた一覧図を排除するものではない。

 

3.申出人の本人確認書類について

代理人による申出の場合でも、申出人の本人確認は、区別することなく行われる。

 

4.相続人の住所の記載と混在の可否について

 

5.相続登記における住所証明情報への代替

現時点では見送り。

 

6.電磁的記録として保存

一覧図はスキャンされて電磁的記録として保存。情報番号・被相続人の氏名・生年月日・最後の住所・死亡年月日は電磁的記録に記録。

相続人氏名は直接的に電磁的記録としては記録されない。せっかくなら、相続人氏名等も記録してしまえば、戸籍のコンピューター化前の情報も、相続情報として部分的に電磁化できる気がするのですが、大変ですかね(これも狙いかと思ったのですが。)。