司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)

司法書士法人 貝原事務所(沼津市の司法書士)のブログです。業務に関連する話題はもちろん、それ以外の話題でも、関心を持った範囲で投稿してまいります。

本ブログに記載する情報(とくに法律・登記関係)の利用については、あくまで参考としてご活用ください。
弊所が情報の完全性を保証するものではありませんのでご留意ください。

 

一般社団・財団法人法施行規則による一般社団法人の各種書類のひな型(経団連)

経団連:一般社団・財団法人法施行規則による一般社団法人の各種書類のひな型(改訂版) (2015-05-07)

 

一般社団法人における、計算書類・事業報告書の内容について、非常に詳しく解説されている。

 

 

一般社団法人の会計は、その行う事業に応じて一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとされている。「一般に公正妥当と認められる会計の慣行」として「公益法人会計基準」、「企業会計基準」等が例示されている。


そして、「公益法人会計基準」においては、法人法上の損益計算書に相当するものを正味財産増減計算書と称するそうだ。
計算書類として「損益計算書(正味財産増減計算書)」という表記がなされているのは、こういった理由からか。

 

退職慰労金としての不動産給付と登記原因

1.条文

会社法(平成十七年法律第八十六号)

第三百六十一条 

取締役の報酬、賞与その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益(以下この章において「報酬等」という。)についての次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。

一 報酬等のうち額が確定しているものについては、その額

二 報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法

三 報酬等のうち金銭でないものについては、その具体的な内容 

 

 

2.登記原因

質疑応答(登研790・137)に記載有り。

「年月日退職慰労金の給付」

登記原因日付は、上記会社法における決議と取締役当人の受諾がなされた日。

 

 

3.そのほか

会社側においては、時価評価・評価益・消費税・源泉徴収などの検討事項が。

流行しているのでしょうか?事業承継関係?

独立行政法人と不動産登記と登録免許税

先回、「国の機関」と同等の扱いがされることを確認しましたが、「登録免許税も非課税になるのだろうか」と気になったので調べてみました。

 

o-kai-up-to-date.hatenablog.com

 

登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)

第四条 

国及び別表第二に掲げる者が自己のために受ける登記等については、登録免許税を課さない。

2 別表第三の第一欄に掲げる者が自己のために受けるそれぞれ同表の第三欄に掲げる登記等(同表の第四欄に財務省令で定める書類の添附があるものに限る旨の規定がある登記等にあつては、当該書類を添附して受けるものに限る。)については、登録免許税を課さない。

 

別表第二 非課税法人の表(第四条、第五条関係)

名称:独立行政法人(その資本金の額又は出資の金額の全部が国又は地方公共団体の所有に属しているもののうち財務大臣が指定をしたものに限る。)

根拠法:独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)及び同法第一条第一項(目的等)に規定する個別法 

 

別表第三 非課税の登記等の表(第四条関係)

名称:十九の二 独立行政法人(別表第二に掲げるものを除き、国又は地方公共団体以外の者に対し、利益又は剰余金の分配その他これらに類する金銭の分配を行わないもののうち財務大臣が指定したものに限る。)

根拠法:独立行政法人通則法及び同法第一条第一項(目的等)に規定する個別法

非課税の登記等:

一 事務所用建物の所有権の取得登記又は当該建物の敷地の用に供する土地の権利の取得登記

二 独立行政法人通則法第一条第一項に規定する個別法の規定による業務のための別表第一第一号から第二十三号までに掲げる登記又は登録で特に公益性が高い業務のためのものとして財務大臣が指定したもの

備考:

第三欄の第一号又は第二号の登記又は登録に該当するものであることを証する財務省令で定める書類の添付があるものに限る。

 

 

別表第二は、登記する主体に着目して、当該主体が自己のためにする申請(嘱託)のすべてについて非課税の扱い。

別表第三は、登記する主体にくわえて、登記の種類も加味して、非課税の扱い。社会福祉法人や宗教法人の取扱いが多いか。公益性のある法人が事業用不動産を取得するに際しては、このあたりの規定をチェックすることに。 

 

具体的に、どの独立行政法人が非課税法人または非課税登記に関する規定の適用を受けるかどうかは「財務大臣が指定」する内容による。その財務大臣の指定は「告示」により行われている。

 

別表第二については、つぎのとおり。

登録免許税法別表第二独立行政法人の項の規定に基づき、自己のために受ける登記等につき登録免許税を課さない独立行政法人を指定する件(平成13年財務省告示第57号)

https://www.mof.go.jp/about_mof/act/kokuji_tsuutatsu/kokuji/KO-20010315-0057-12.htm 

告示別表を確認すると、

先日の、独立行政法人都市再生機構独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構も記載されています。ちなみに、現在話題となっている、独立行政法人日本学生支援機構も。

 

別表第三については、つぎのとおり。

登録免許税法別表第三の十九の二の項及び登録免許税法施行規則第四条の五の規定に基づき、自己のために受ける登記又は登録につき登録免許税を課さないこととされる登記又は登録に係る独立行政法人で同表の十九の二の項の第一欄の財務大臣が指定するもの及び当該独立行政法人が自己のために受ける当該登記又は登録で同項の第三欄の財務大臣が指定するもの並びに同条に規定する財務大臣が指定する者を指定する件(平成15年            財務省告示第610号          )

https://www.mof.go.jp/about_mof/act/kokuji_tsuutatsu/kokuji_h15.htm 

告示別表を確認すると、なじみ深い法人としては、独立行政法人住宅金融支援機構や国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構JAXA)が記載されていた。

 

別表第二と第三の振り分けは、どういった点にあるのだろうか。

独立行政法人住宅金融支援機構も国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構も100%政府出資ではないのだろうか?

と思ったらJAXAは違った。

独立行政法人住宅金融支援機構法(平成十七年法律第八十二号)
(資本金)
第六条 
機構の資本金は、附則第三条第六項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に追加して出資することができる。この場合において、政府は、当該出資した金額の全部又は一部が第二十五条第一項の金利変動準備基金に充てるべきものであるときは、その金額を示すものとする。
3 機構は、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。 

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構法(平成十四年法律第百六十一号)
(資本金)
第六条 
機構の資本金は、附則第十一条第一項及び第三項から第五項までの規定により政府及び政府以外の者から出資があったものとされた金額の合計額とする。
2 機構は、必要があるときは、主務大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
3 政府は、前項の規定により機構がその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に出資することができる。
4 政府は、機構に出資するときは、土地又は建物その他の土地の定着物(次項において「土地等」という。)を出資の目的とすることができる。
5 前項の規定により出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
6 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

どこがJAXAに出資しているのだろうと事業報告書を見たら、

政府出資544,244百万円に対して、民間出資6百万円!

JAXA | 平成29事業年度財務諸表

 

それはそうと、宇宙ステーション補給機こうのとり」7号機の小型回収カプセル回収成功、おめでとうございます!

JAXA | トピックス(2018年)

宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機 特設サイト | ファン!ファン!JAXA!

 

 

相続登記の登録免許税の免税措置について

相続登記の登録免許税の免税措置について:静岡地方法務局

静岡地方法務局からの案内。

 

免税措置については、対象土地が限られるところ、

その範囲についても、お知らせされています。

 

沼津支部管轄については、以下の通り案内されています。

(PDFが開きます。)

http://houmukyoku.moj.go.jp/shizuoka/content/001274264.pdf

 

 

「一部」となっている地区は、個別に確認する必要があるのでしょうか?

(そもそも対象区域かは、都度確認する必要があるのでしょうが。)

沼津市内についていうと、大岡とか岡宮とか熊堂とか、区域が広く、かつ密集度にも大きな差異があるところは、さもありなんですが。。。

 

 

 

新たな定款認証制度がスタートします(日本公証人連合会)

新たな定款認証制度がスタートします | 日本公証人連合会

 

パンフレットや様式のダウンロードが可能です。

 

やれやれと思っていたら、内藤先生のブログ!!

定款認証における実質的支配者に関する「申告」をするのは,司法書士である - 司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

「嘱託人」の定義に関すること。

依頼者から司法書士が申告を受け、その内容をもとに、司法書士が公証人に申告をするという形に。いやはや。

JR東京・新宿・品川駅構内に「ブース型シェアオフィス」(Impress Watch)

JR東京・新宿・品川駅構内に「ブース型シェアオフィス」 - Impress Watch

独立行政法人と不動産登記について(簡単に)

参考として、

よく目にする「独立行政法人都市再生機構」(UR)と

ウィキペディアで見つけた「独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構」をみてみた。

 

 

1.そもそも独立行政法人とは

独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)

第二条

この法律において「独立行政法人」とは、国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるもの(以下この条において「公共上の事務等」という。)を効果的かつ効率的に行わせるため、中期目標管理法人、国立研究開発法人又は行政執行法人として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人をいう。

第九条

独立行政法人は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

第十七条 

独立行政法人は、設立の登記をすることによって成立する。

 「国が自ら主体となって直接に実施する必要のないものの(・・・)民間の主体に委ねた場合には必ずしも実施されない」。。。 

独立行政法人等登記令(昭和三十九年政令第二十八号)

第十八条

商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第一条の三から第五条まで、第七条から第十五条まで、第十七条から第二十三条の二まで、第二十四条(第十四号から第十六号までを除く。)、第二十六条、第二十七条、第四十八条から第五十三条まで、第七十一条第一項及び第百三十二条から第百四十八条までの規定は、独立行政法人等の登記について準用する。この場合において、同法第四十八条第二項中「会社法第九百三十条第二項各号」とあるのは、「独立行政法人等登記令第九条第二項各号」と読み替えるものとする。 

商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)

第二十条

登記の申請書に押印すべき者は、あらかじめ、その印鑑を登記所に提出しなければならない。改印したときも、同様とする。

第十二条

第二十条の規定により印鑑を登記所に提出した者(・・・)は、手数料を納付して、その印鑑の証明書の交付を請求することができる。

 

 

 

2.中期目標管理法人とは

独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)

第二条

2 この法律において「中期目標管理法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中期的な視点に立って執行することが求められるもの(国立研究開発法人が行うものを除く。)を国が中期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、国民の需要に的確に対応した多様で良質なサービスの提供を通じた公共の利益の増進を推進することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。

 

 

 3.最初に掲げた2つの法人について

独立行政法人都市再生機構法(平成十五年法律第百号)

第三条の二 

機構は、通則法第二条第二項に規定する中期目標管理法人とする。

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成十六年法律第百号)

第四条の二 

機構は、通則法第二条第二項に規定する中期目標管理法人とする。

第三十一条 

機構は、別に法律で定めるところにより、平成七十七年九月三十日までに解散する。 

 

 

 

4.独立行政法人都市再生機構と不動産登記

独立行政法人都市再生機構法(平成十五年法律第百号)

第四十二条 

不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)及び政令で定めるその他の法令については、政令で定めるところにより、機構を国の行政機関とみなして、これらの法令を準用する。

独立行政法人都市再生機構法施行令(平成十六年政令第百六十号)

第三十四条 

次の法令の規定については、機構を国の行政機関とみなして、これらの規定を準用する。

(・・・)

二十二 不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第十六条、【第八款 官庁又は公署が関与する登記等】第百十五条から第百十七条まで及び第百十八条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)

三十二 不動産登記令(平成十六年政令第三百七十九号)第七条第一項第六号(同令別表の七十三の項に係る部分に限る。)及び第二項、第十六条第四項【印鑑証明書の添付不要】、第十七条第二項【資格証明不要】、第十八条第四項【代理申請における印鑑証明書の添付不要】並びに第十九条第二項【承諾書への印鑑証明書の添付不要】

 登記業務で頻繁に接する「独立行政法人住宅金融支援機構」においては、こうした規定はない。

  

 

 

5.独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構と不動産登記

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法施行令(平成十七年政令第二百二号)

第二十二条 次の法令の規定については、機構を国の行政機関とみなして、これらの規定を準用する。

(・・・)

九 不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第十六条及び第百十五条から第百十七条まで

十 不動産登記令(平成十六年政令第三百七十九号)第七条第一項第六号(同令別表の七十三の項に係る部分に限る。)及び第二項、第十六条第四項、第十七条第二項、第十八条第四項並びに第十九条第二項

 施行令に規定されている箇所は、都市再生機構における規定と同じ。

都市再生機構は、設置法において、「機構を国の行政機関とみなして、法令を準用」している点が違い(どういう意味があるのだろうか?)。 

独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に関する省令(平成十七年国土交通省令第六十四号)

第二十八条

不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)第四十三条第一項第四号(同規則第五十一条第八項、第六十五条第九項、第六十八条第十項及び第七十条第七項において準用する場合を含む。)、第六十三条の二第一項及び第三項、第六十四条第一項第一号及び第四号並びに第百八十二条第二項の規定については、機構を国の行政機関とみなして、これらの規定を準用する。

附則第二条

不動産登記規則附則第十五条第四項第一号及び第三号の規定については、機構を国の行政機関とみなして、これらの規定を準用する。

このあたりの準用の読解は、挫折。 

 

 

 

6.まとめ

(1)

というわけで、多くの不動産を扱うであろう2つの機構は、不動産登記法(実は他の法律においても)上は、「国の行政機関」とみなされ、「国の行政機関」に対する規定が準用されている。

そのため、不動産登記法においては、たとえば機構が権利者になる場合の識別の通知不要(原則)、機構が義務者になる場合の識別や印鑑証明書等の添付不要という取扱いになる。

(2)

なお、官公署が登記義務者になる場合、ときどき共同申請をとることがある。この場合にも、識別不要や印鑑証明書不要となるが、これらの機構についても同じことがいえるのだろうか?

機構については、印鑑証明書の発行を受けられる可能性があるけど・・・?

 

【参考:昭和42年4月6日民事三第150号回答】

改正前の不動産登記法にかかる先例ではあるが、この先例解説が面白い。

「真正面からいけば、当然適用がないというのはちょっと行き過ぎな感じがするけれども、実質を考えれば・・・」。